ケモタイプ精油・ゼラニウム
得も言われぬ心地よさ
人生で初めてのアロマオイルマッサージ体験は、30年位前にタイのプーケットに行ったときです。その時の気持ちよさは、得も言われぬもので、素晴らしかったです。
その気持ちよさを再び味わいたくて、色々な温泉施設、ホテル、サロンで“オイルマッサージ”をしてもらいましたが、アロマオイルが入っていないところが多かったり、気持ちよさよりも痛みを感じたり、なかなか「ここだ!」というところには出会えませんでした。日本は、「痩身」という目的のせいか、施術の圧が強い傾向にあると思います。
昔のことで、記憶も曖昧なのですが、プーケットで施術してくれた方はタイ人の方だったと思います。フランス系のホテルだったので、トリートメントオイルにはしっかりアロマオイルが入り、フランス式のアロマオイルトリートメントでした。
私はラベンダーとゼラニウムのオイルを使ったコースを選びました。もう1つのコースは、何がブレンドされていたか忘れてしまいましたが、お客様の目的に応じて2つのコースから選択できる様になっていました。
私が選んだコースの説明には「肌を美しくする」という様な事が書かれていて、「いい香りのためだけでなく、精油には何らかの作用があるらしい」と知った、この経験がアロマオイルに興味をもつきっかけになりました。
前置きが長くなりましたが、前回ラベンダーの紹介でしたので、今回はゼラニウムの紹介です。
プラナロム社のゼラニウムには2種類の精油があります。
- ゼラニウム・エジプト
- ゼラニウム・ブルボン
エジプトはエジプト産、ブルボンはコンゴ産です。
特性や成分
ゼラニウム・エジプトの特性
甘く、バラに似た香りの中に、わずかにグリーンの香りが漂い、リラックスやリフレッシュ共に効果的です。
精油の作用には以下のものがあります。
止血 収斂 抗感染 抗菌 抗真菌 抗炎症 鎮痛 昆虫忌避(蚊)
強壮(身体的、精神的、性的) 鎮痙攣(交感神経沈静、副交感神経鎮静)
主な含有成分
モノテルペンアルコール類
シトロネール
ゲラニオール
リナロール
エステル類 蟻酸シトロネリル
蟻酸ゲラニル
酪酸シトロネリル
ケトン類 イソメントン
セスキテルペン炭化水素類
β-カリオフィレン
ゲルマクレンD
β-ブルボネン
セスキテルペンアルコール類
10-epi-γ-オイデスモール
酸化物類 cis-ローズオキシド
ゼラニウム・ブルボンの特性
ゼラニウムの中では濃厚な甘い香りで、かすかにミントの香りを含み、心を高揚させます。
精油の作用は、ゼラニウム・エジプトと同じです。
主な含有成分
モノテルペンアルコール類
シトロネール
ゲラニオール
リナロール
エステル類 蟻酸シトロネリル
蟻酸ゲラニル
セスキテルペン炭化水素類
6,9-グアイアジエン
β-カリオフィレン
ケトン類 イソメントン
成分は、ゼラニウムとエジプトでは多少異なっています。
エジプトとブルボン、どちらも入っているモノテルペンアルコール類は皮膚を柔らかくして引き締める収斂作用があり、肌のシワやはりを改善するので、スキンケアに使えます。
エステル類が自律神経のバランスを整えるので、原因がよくわからない不調でお悩みの方にも向いているのではないでしょうか。
蚊除けの植物・蚊連草は、ニオイゼラニウムですからゼラニウムの仲間です。元々のゼラニウムにも、蚊除けの効果がありますね。
どちらを使うかは、その方のお好みの香りで!
ところで、「ゲラン」というブランドの名前は、ゲラニオールからつくられたのですって、知ってました?
プーケットで受けたアロマトリートメントでゼラニウムの精油を使っていたのには、やはりちゃんとした理由があったのですね。
ラベンダーとゼラニウムの精油で「リラックスしながらスキンケアをする」
手技の素晴らしさもさる事ながら、精油の香りと特性でさらに効果が上がるなんて、さすが!アロマトリートメントをしない理由はないですね。
おっと!ごめんなさい!OLALOAはハンドとフットのトリートメントだけのご提供でしたねえ。
フェイスとボディか…先々考えます。
ちなみに、プーケットで利用したホテルはメリディアンでした。津波被害にあった後、どうなったかなあ。もう一度、行ってみたいです。そして、トリートメントセラピーを受けたーい!
参考文献・資料
PRANAROM/KENSO CATALOG(株式会社健草医学舎)
メディカルアロマ講座資料・メディカルアロマプラクティショナー講座資料(株式会社ラヴァーレ)